こんにちは!

外国人旅行客数が増えてきましたね。

観光を取り巻く環境が時代とともに変化するのは自然なことかもしれません。

今まで国家資格を取る必要があった通訳案内士の仕事。

通訳ガイドの仕事は無資格ガイドでも有償で仕事ができるように法律が制定されました。





通訳ガイド制度について、平成29年6月2日に公布された改正通訳案内士法が平成30年1月4日に施行されました。

今後、通訳案内士は「全国通訳案内士」となるほか、通訳案内士の業務独占規制が廃止され、今後は資格を有さない方であっても、有償で通訳案内業務を行えるようになるなど、通訳案内士制度が大きく変わりました。 

観光庁 通訳ガイド制度(2018/1/4) 

国家資格が無くてもお金をもらってガイドができる

無資格ガイドを使いたい旅行業界側と、国家資格を持っている通訳ガイドや通訳案内士団体とが、これまで数年かけて検討会で意見を交換してきました。

国家資格が無くてもお金をもらってガイドができるようになった法改正には、正直なところ、時間もお金もかけて勉強し、自己投資をして難しい国家試験に合格してきた有資格者として、がっかりした気持ちは否めません。

現役の通訳ガイドの中には、精鋭のベテランの優秀な人気ガイドとして活躍している方ももちろん大勢います。

有資格者が全員そのように就業チャンスを得て場数を踏み、技術を磨いて有能になって、質の高いガイディングを富裕層のリピーターやビジネス客にサービス提供できればおおいに日本国のためになってきたはずです。

それがなぜ今まで実現できてこなかったのか?

auntmasako / Pixabay

観光産業やガイドは重要視されてこなかった

外国人旅行者をもてなす最大の目的は、リピーターとなって何度も日本に来てもらい、日本に好感を持ってもらって日本ファンを世界中に作ることだと思います。

それが国と国との友好と安全保障に絶大な力を持つものと信じます。

2万人の有資格者がフルに稼働できる場が今までにあったのなら、合格基準を下げてまで通訳ガイドの人数を増やすことをしなくても、質を担保できない無資格ガイドを利用しようとしなくてもよかったかもしれません。

 

観光を有望な産業として見てこなかった国や自治体の無策と、観光を単なる物見遊山・余分なもの・遊びとして見る、勤勉な日本人全般の感情が導いた当然の結果かもしれません。

 

通訳ガイドは仕事がなくなるのか

訪日外国人旅行者が2000万人を超え、2020年の東京オリンピック・パラリンピックをばねにして4000万人の大台を目指そうとしています。

外国人にとって最大の障壁である難しい日本語を仲介する役割のガイドの仕事は無くならないでしょう。

一方で、いったん日本人や日本文化を好きになってくれた外国人旅行者は、次回は団体ツアーでなく個人手配のリピーターとなって再び日本を訪れてくれると思われます。

そうすれば個人手配でお気に入りの専門的なガイドを雇うかもしれないし、標識やインターネット化が進んだ街中は外国人旅行者自身で歩き回ることができるでしょう。

簡単な通り一遍な観光案内に通訳案内士の出番は無くなり、代わりにより専門的な知識や体験を提供できる高度なガイディングを求められる2極化が進むでしょう。

 

あるいはAIや翻訳機の開発や改善が進めば、難しいはずの日本語の壁が低くなるかもしれません。

そうなれば観光通訳としての役割よりも特徴ある日本文化の紹介・体験を仲介するコーディネーターとしての役割を求められるようになるでしょう。

 

訪日客を増やそうとしている流れの中で、通訳案内士の仕事は無くなるのではなく変化をしていくことでしょう。

OpenClipart-Vectors / Pixabay

国家試験は必要あるのか?

無資格でも有償ガイドが違法ではなくなる、ということは、国家試験を実施していく必要性に疑問がわいてきます。

私の感覚からすると、資格商法となんら変わりないように思います。お金をもらえる仕事をするために資格はいらなくなったのに、資格試験は続行するというそのメリットは誰のためにあるのでしょうか?

なにしろ年に一度しか挑戦できない不便な試験に1万円を超える高い受験料を課しているのですから。

日本政府観光局:全国通訳案内士試験概要
 
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人でなければできないガイドのしごと

はとバスの東京案内ツアーに居合わせた外国人旅行者に、なぜ日本に旅行に来てくれたのか聞いたことがあります。

街がきれい、食べ物がおいしい、とよくあるほめ言葉を聞かせてくれたあと言った言葉が印象に残っています。

人が好き。日本人が好き。

うれしいじゃないですか!

これは人型ロボットや翻訳機では応えられない期待だと思いませんか?

やはり旅行者は旅行先の現地の人と実際に話したり、普段の生活を垣間見たいのです。

「本当は聞きたいけど小さな質問だけど」を投げかけられる相手がそばにいたら、旅の楽しみが何倍にもなるかもしれません。

ちょっとした表情の変化を察知して、手を差し伸べられる友人がそばにいたら、安心感が倍増するかもしれません。

 

やはり外国人旅行者に日本好きになってもらう大役を果たすために、ガイドの仕事はなくならないと信じます。

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