東京オリンピックが近づいてきましたが、日本で開催されるスポーツの国際大会や国際会議、ビジネスイベントも増えていますね。
国内で活動する添乗員が、国際会議や各種イベントの事務局や運営スタッフとして活躍する場があるなんて知っていましたか?
私は国内バス添乗員として仕事をしていたころ、通訳案内士として登録していた派遣会社からそんな胸躍るチャンスを得ました。
東京で開催された大きなイベントにスタッフとして仕事をさせてもらった数日間は、とても充実した時間でしたよ。
そしてその貴重な経験は、その後の仕事人生の中で大きな自信になりました。
添乗員という仕事に興味を持つあなたに、こんなワクワクする仕事もあり得ると体験談をお伝えしたいです。
添乗員が国際会議と関係あるの?
MICE(マイス)って聞いたことがありますでしょうか?
MICEとは、企業等の会議(Meeting)、企業等の行う報奨・研修旅行(Incentive Travel)、国際機関・団体、学会等が行う国際会議(Convention)、展示会・見本市、イベント(Exhibition/Event)の頭文字のことであり、多くの集客交流が見込まれるビジネスイベントなどの総称です。
国土交通省 観光庁
多くの人が集まり観光振興や文化交流のためにも大変有益なので、国を挙げて誘致する姿勢が強まっています。
大きなイベントでは会議に出席する参加者のほかに、報道関係者や民間企業、銀行、NGO関係者やビジター参加者など、大勢の人がやってきます。さらに参加者は家族同伴で来日することもあります。
国際会議でなぜ添乗員?と思いますよね。
大きな国際会議では参加者への案内・誘導・もてなしのために、数多くの仕事が発生します。
私が関わったIMF・世界銀行年次総会では、宿泊ホテルでの案内や誘導、会議場や文化交流会場へのシャトルバスへの乗せ込みなどがありました。
会議への参加者は家族同伴で来日している方も多いのです。
会議期間中はおもてなしプログラムとして、同伴者向けツアーが提供されるのです。
東京近郊の観光地や文化交流体験会場へバスで案内するために、ガイドや添乗員が大勢動員されました。
どんなことをしたの?
ツアーのスケジュールに沿って、行先と乗り込むバスが決まります。
ツアー中の案内をする英語ガイドは一緒に乗車するので、添乗員は普通の添乗業務に専念できます。
乗車しているゲストの人数確認やイベントのタイムスケジュール、バスの発車時刻を常に気にかけて、円滑にツアーが進むようにします。
入場券が必要な施設ではゲスト到着前に窓口で購入したり、お一人ずつ配布したりします。
訪問先ではゲストが迷子にならないように気を配り、ガイドと連絡を取り合って協力してツアーが安全に進行するように努めます。
やって良かったこと
通訳案内士資格を取ったけど実力不足のためにガイドの仕事をあきらめてしまった私は、大きな国際会議に関われたことだけでもワクワクしました。
そしてツアーに参加したゲストが笑顔で文化交流を楽しんでくれ、最後に笑顔で「アリガトウ」とバスを降りていく姿にじ~んときましたね。
普段英語を話す機会が無い仕事をしていたので、緊張しながらも片言の英語を使える嬉しさがありました。
そして特にオトクだったのは、先輩ベテラン通訳ガイドのガイディングをバスの中で聞けたこと!感動的でもありました。
国内バスツアーの添乗員をやっていたからこそ、突然ガイドとして登録していた派遣会社から求人があっても焦ることなく飛びつくことができたのだと思います。
添乗員をしていると国際会議に関わることもできるなんてステキじゃないですか?
添乗員はそういうチャンスもある仕事なんです。ぜひ説明会に参加してみてください!